ディープインパクトの後継種牡馬の筆頭キズナとその産駒の適性について

2020年3月17日JRA, キズナ, 種牡馬キズナ, ディープインパクト

昨年の12月26日に一度集計したキズナ産駒の成績。

その時点における成績は32勝で勝率は10.2%、連帯率は19.5%でした。

同時期に同世代のライバルであったエピファネイアの種牡馬としての成績をみると、

31勝で勝率は13.0%、連帯率は約24%。

粒ぞろいのキズナ産駒に対し、スカイグルーブ、デアリングタクトなど大物が現れそうな予兆があるエピファネイア産駒という見立てでしたが、クラシックを前に数字はどのように推移したか?

キズナ産駒の成績を中心に見ていきたいと思います。

2013/01から2020/03/15までの合計24028レースをもとに集計しています。

キズナ産駒を獲得賞金順に見る

キズナ産駒がデビューして2020年3月13日現在の成績は以下の通り。

出走回数 1着-2着 勝率/連対率 賞金
483 55-44 11.4% / 20.5% 776806000

この数字だけを見ればキズナ産駒の勝率は上がっています。

141頭がデビューし、483回も出走していています。

2勝以上あげている馬は12頭。

ケヴィンは残念なことになりましたが、牝馬ではマルターズディオサ、フィオリキアリ。

牡馬ではクリスタルブラックがクラシックへの出走権を手にしています。

馬名 出走回数 1着-2着 勝率/連対率 賞金
マルターズディオサ 5 3-2 60.0% / 100.0% 97357000
ビアンフェ 5 2-2 40.0% / 80.0% 54468000
クリスタルブラック 2 2-0 100.0% / 100.0% 45455000
ケヴィン 4 2-0 50.0% / 50.0% 31168000
レジェーロ 7 2-2 28.6% / 57.1% 24295000
ルーチェデラヴィタ 4 2-0 50.0% / 50.0% 23245000
エグレムニ 5 2-1 40.0% / 60.0% 23122000
クリスティ 5 2-2 40.0% / 80.0% 21850000
シャンドフルール 5 2-0 40.0% / 40.0% 20787000
スマートリアン 5 1-1 20.0% / 40.0% 19306000
クリアサウンド 3 1-0 33.3% / 33.3% 19078000
ショウナンハレルヤ 4 2-0 50.0% / 50.0% 17394000
ヴォルスト 4 2-0 50.0% / 50.0% 15400000
フィオリキアリ 5 2-0 40.0% / 40.0% 14300000

重賞を勝った馬はマルターズディオサ、ビアンフェ、クリスタルブラックの3頭。

リスト上でいえば、クリスティあたりに重賞を勝つチャンスがありそうです。

キズナ産駒の距離適性はトレンドに合っているか

2019年、キズナ産駒の初年度産駒が2歳だった年度から2020年3月13日までにJRAで行われた新馬、未勝利の条件別レース数は以下の通り。

レース数の多い、芝のマイル、1800m、1200mに適性のある馬がいれば自ずと成績は上がることになりますし、競争が激しい条件だけにここでの成果は目を引き、評価につながります。

以下リストはレース数が多かった上位10の条件のみ記載しています。

条件 レース数
ダ1800 132
芝1600 111
芝1800 101
ダ1200 96
芝1200 94
芝2000 90
ダ1400 75
芝1400 54
ダ1600 27
ダ1700 25

では、キズナ産駒が結果を出している条件はトレンドにあったものか他の有力種牡馬の2017度産駒の成績も合わせて見ていきましょう。

芝マイルでの実績

種牡馬名 出走回数 1着-2着 勝率/連対率 賞金
ディープインパクト 80 24-8 30.0% / 40.0% 395316000
ハーツクライ 51 7-7 13.7% / 27.5% 279184000
キズナ 86 9-6 10.5% / 17.4% 184560000
エピファネイア 88 12-11 13.6% / 26.1% 141956000
ロードカナロア 84 6-10 7.1% / 19.0% 90331000
ルーラーシップ 67 4-6 6.0% / 14.9% 70502000
ディープブリランテ 24 0-1 0.0% / 4.2% 6327000

芝1800mでの実績

種牡馬名 出走回数 1着-2着 勝率/連対率 賞金
ディープインパクト 94 26-14 27.7% / 42.6% 314111000
キズナ 75 7-6 9.3% / 17.3% 100149000
ハーツクライ 37 5-5 13.5% / 27.0% 83215000
ルーラーシップ 68 6-3 8.8% / 13.2% 71112000
エピファネイア 64 1-11 1.6% / 18.8% 58323000
ロードカナロア 32 2-6 6.3% / 25.0% 26660000
ディープブリランテ 13 1-1 7.7% / 15.4% 11070000

芝2000mでの実績

種牡馬名 出走回数 1着-2着 勝率/連対率 賞金
ディープインパクト 87 19-9 21.8% / 32.2% 338415000
ハーツクライ 59 9-5 15.3% / 23.7% 160792000
キズナ 78 10-10 12.8% / 25.6% 151557000
エピファネイア 71 12-10 16.9% / 31.0% 147064000
ルーラーシップ 66 5-10 7.6% / 22.7% 66020000
ロードカナロア 30 3-5 10.0% / 26.7% 42369000
ディープブリランテ 5 0-1 0.0% / 20.0% 2000000

キズナ産駒に関していえば、出走回数の多さが目を引きます。

この数字は産駒が早い時期から仕上がっているということを意味しています。

この点は父であるディープインパクト産駒と同じような傾向であり、トレンドにマッチしていて、かなりの強みであるといえるでしょう。

ノーザンファームが生産したキズナ産駒について

日本競馬のトレンドを生み出し続けているノーザンファーム。

2017年度、ノーザンファームが生産したキズナ産駒で出走の記録があるのは以下の通り。

馬名 BMS 出走回数 1着-2着 賞金
オールザワールド Dansili 6 1-2 11700000
グランスピード フレンチデピュティ French Deputy 3 1-1 11440000
スズカキング Numerous 3 1-1 7500000
ヴィルトゥオシタ Galileo 2 1-0 6900000
ルリアン フレンチデピュティ French Deputy 1 0-1 2800000
ヴィンクーロ タニノギムレット 1 0-1 2800000
タイズオブハート Stuka 3 0-1 2800000
バインドウィード ホワイトマズル White Muzzle 1 0-0 1800000
メイリバティ Royal Applause 2 0-0 1610000
スイートクラス Minardi Minardi 1 0-0

そのうち、

ヴィルトゥオシタ

ルリアン

タイズオブハート

バインドウィード

をグループ内の法人で所有しています。

勝ち上がっているのはヴィルトゥオシタのみですが、いずれも勝ち上がることができるだけの実績は残しています。

なかでも新馬戦でマイラプソディに敗れて以降調整が続いているルリアンは復帰後の活躍が楽しみな一頭です。

BMSはフレンチデピュティ。

オーナーはライオンレースホースですが、同じ配合でノーザンファーム生産のキズナ産駒にグランスピードがいます。

奇妙な偶然ですが、同馬も野路菊S(OP)でマイラプソディに敗れて以来調整が続いています。

キズナの初年度産駒ながらセレクトセールで5000万以上で取引されているのでセールでは目を引く存在だったのでしょう。

キズナ×フレンチデピュティの組み合わせは、ノーザンファーム生産のキズナ産駒のなかで唯一、複数ある組み合わせ。

グランスピードとルリアン。

ノーザンファームの生産に限らず同じ組み合わせの戦績はどうなっているでしょうか?

キズナ×フレンチデピュティの戦績

フレンチデピュティはクロフネやノボジャックらの活躍を受けて、2001年に日本に輸入され、2004年に産駒がデビューしています。

なので、BMSとしての実績も豊富で、後継種牡馬であるクロフネも含めると結構な可能性が期待できます。

馬名 出走回数 1着-2着 賞金 賞金
ヴォルスト 4 2-0 15400000 11700000
グランスピード 3 1-1 11440000 11440000
ルリアン 1 0-1 2800000 7500000
スキルショット 8 0-0 1250000 6900000
スリーシャーペン 3 0-0 770000 2800000
イヒラニ 2 0-0 2800000

ヴォルストはダートで2勝。

地方馬として2020年度フェブラリーSに出走し6着だったモジアナフレイバー、ダートのオープン馬ゴルトブリッツらは異父兄にあたります。

全6頭中、オープンクラス級の馬が3頭いるのは良い兆候といえるでしょう。

キズナ×クロフネの戦績

せっかくなのでフレンチデピュティの後継種牡馬であるクロフネとキズナの相性も見ておきましょう

馬名 出走回数 1着-2着 賞金 ブリーダー
クリスティ 5 2-2 21850000 荻伏三好ファーム
ショウナンハレルヤ 4 2-0 17394000 森永聡
サウザンドスマイル 5 1-0 6350000 ノースヒルズ
イザラ 3 0-1 3450000 タガミファーム
レーヌセレスティン 3 0-0 ハシモトファーム
メモリーオブブルー 2 0-0 北田剛
テリオスベル 6 0-0 野坂牧場
ショウナンハリマオ 1 0-0 青藍牧場
ゲステルン 1 0-0 下川茂広

出走記録のあるキズナ×クロフネの組み合わせの馬にノーザンファーム生産の馬はいません。

2勝しているのはクリスティとショウナンハレルヤ。

骨っぽい牡馬を相手に芝1800mという条件で2勝目を上げました。

キズナ産駒の中で2勝以上をあげている14頭のうちの2頭がこの組み合わせです。

まとめ

出走記録のあるキズナ産駒のうち、3頭以上を生産したブリーダーは以下の通り。

ブリーダー 生産頭数
ノースヒルズ 11
ノーザンファーム 10
社台ファーム 7
ダーレー・ジャパン・ファーム 4
三嶋牧場 3

繋養先である社台グループもノーザンファーム、社台ファーム、社台コーポレーション白老ファームを含めると18頭生産馬がいます。

一方エピファネイアは、45頭。

もちろん血統が異なるので一概にはいえないわけですが、初年度はディープインパクトも健在のなかでのスタートであったことを考えればキズナ産駒は上出来であるといっていいでしょう。