コントレイルの距離適性を血統的な側面から集計

2020年5月10日コントレイル, ディープインパクト, 競走馬アンブライドルズソング, コントレイル, ダービー, ディープインパクト, ホープフルS, 矢作芳人

2020年度皐月賞馬となったコントレイル。

最後までサリオスの抵抗にあいましたが、決め手が違いました。

3着以下は離された内容。

トライアルレースで新たな候補は現れませんでした。

ダービーは再びサリオスをターゲットにしたレースになるでしょう。

2013/01から2020/05/03までの合計24488レースをもとに集計しています。

コントレイルの母、ロードクロサイト産駒の実績

現役時代はコントレイルと同じ矢作厩舎の管理でした。

キャリアは7戦0勝。

芝、ダートの1200mから1400mでの戦績を残しています。

コントレイルは2017年生まれ。

それ以前のロードクロサイト産駒は以下の通り。

馬名 性別 生まれ 勝利数
アナスタシオ ダイワメジャー 2016年生 1勝
バーンフライ ゴールドアリュール 2015年生 3勝

バーンフライの競争成績

距離 出走回数 キャリア 賞金
ダ1400 12 2-0-3-7 36354000
ダ1150 1 0-1-0-0 7406000
ダ1800 4 1-0-1-2 6800000
ダ1600 5 0-0-0-5 1820000
ダ1700 1 0-0-0-0
ダ1200 1 0-0-0-1

アナスタシオの競争成績

距離 出走回数 キャリア 賞金
ダ1400 7 1-0-1-5 8300000
芝1800 2 0-0-1-1 1800000
ダ1800 2 0-0-0-2 720000
芝1400 1 0-0-0-1
ダ1200 1 0-0-0-1

1着の実績があるのはダートのみ。

何故か2着はありません。

ダート1800mの1着はバーンフライが2歳時にあげたもので、それ以外の勝利はダート1400m。

コントレイルを除けば、ロードクロサイトとその産駒はダートの短距離馬です。

BMSであるアンブライドルズソングの実績

ロードクロサイトの父であるアンブライドルズソングはBMSとして成功を収めています。

G1ホースは4頭。

年度 馬名 レース名 距離
2020 コントレイル 皐月賞(G1) 芝2000
2019 コントレイル ホープフルS(G1) 芝2000
2019 スワーヴリチャード ジャパンC(G1) 芝2400
2018 スワーヴリチャード 大阪杯(G1) 芝2000
2014 ダノンプラチナ 朝日フューチュリティ(G1) 芝1600
2014 トーホウジャッカル 菊花賞(G1) 芝3000

コントレイルと同じディープインパクト×アンブライドルズソングの組み合わせの成功事例は、ダノンプラチナ、レッドベルジュールの2頭。

コントレイルとレッドベルジュールは同世代。

ダノンプラチナは2014年の朝日フューチュリティ(G1)で1着。その後、富士S(G3)で勝利を挙げています。

ダノンプラチナ、レッドベルジュールの重賞での1着はいずれもマイルでのものです。

コントレイルが例外といえる点は1800m以上の距離での実績です。

集計期間中、2勝クラス以上の条件で抽出してもコントレイルと同じ組み合わせを持つ馬で1800m以上の距離で勝った馬は3頭しかいませんでした。

ショウナンバビアナ、ルナステラ、レッドベルローズの3頭が東京の芝1800m(2勝馬クラス)を勝っています。

三頭はともに牝馬。

コントレイルの場合、距離適性があるというよりは関係者のコメントにあるとおり距離は1800mがギリギリ。

それでも結果を残せているのは単純に競争能力と完成度が他馬よりも高いからでしょう。

日本ダービーにおけるディープインパクト産駒の実績

2020年度日本ダービーにはコントレイルを含む3頭のディープインパクト産駒が出走予定。

競争能力もさることながら、この時期の完成度の高さにも定評のあるディープインパクト産駒。

年度別出走頭数は以下の通り。

年度 頭数
2019 4
2018 3
2017 4
2016 6
2015 3
2014 4
2013 2

集計期間中、7度の日本ダービーにおいてディープインパクトは4頭のダービー馬を輩出しています。

意外にも1番人気でダービーを勝ったのはキズナのみ。

年度 馬名 人気
2019年 ロジャーバローズ 12
2018年 ワグネリアン 5
2013年 キズナ 1
2016年 マカヒキ 3

2020年度の皐月賞で1番人気になるのはおそらくコントレイル。

2010年に産駒がデビューして以降、ディープインパクト産駒の牡馬にクラシック2冠馬はいません。

昨年の今頃、サートゥルナーリアは史上最強馬になれる、と関係者から言われていました。

コントレイルはディープインパクトの最高傑作になれる、そう言われています。

大きな期待を背負わざるを得ない立場にあります。

ダービーを勝っていなければディープインパクトの最高傑作とはいえないでしょう。

どうやらサリオスとの2強ムードの日本ダービー。

条件は東京2400mに変わります。

コントレイルの潜在能力が如何ほどか、ディープインパクト産駒の歴史を覆すことができるほどのものかどうかは最も注目すべき点です。

日本ダービーに向けてコントレイルが試されること

アーモンドアイが有馬記念で9着に敗れたように、並外れた能力があったとしても距離適性がなければレースでのパフォーマンスは下がります。

ディープインパクト×アンブライドルズソングの組み合わせは成功といっていい実績があります。

集計期間中、20頭の競争記録があり、未勝利は2頭のみ。

この組み合わせで最も成果を挙げたのはダノンプラチナからコントレイルになりました。

4戦して4勝。

あくまで集計期間中、この組み合わせを持つ馬があげた勝利数はトータルで38勝。

馬齢別にディープインパクト×アンブライドルズソングの組み合わせを持つ馬の勝利数を集計した結果は以下の通り。

馬齢 出走回数 勝利数 賞金
2歳 41 16 323559000
3歳 86 14 346535000
4歳 39 5 128103000
5歳 18 2 55471000
6歳 4 1 23224000

2歳時の結果が著しく良いことがわかります。

3歳で勝率は一気に下がり、4歳になると産駒全体の出走回数自体が2歳時よりも少なくなっています。

優位性を見せているのは2歳時における競争である、ということになります。

否定的な見方をすれば完成度の高さを拠り所に成果を前倒ししている、ともいえるのかもしれません。

サラブレットにとって早い時期からの完成度の高さというのは重要な資質です。

そして、当然ながら能力の絶対値も。

おそらくディープインパクトも2歳時の完成度は高かったのでしょう。

古馬になっても勝ち続けることができたのは、そもそもの競争能力が他馬よりも優れていたから。

コントレイルの挙げた成果はもう十分に素晴らしいものです。

あと一つ2020年度の日本ダービーでライバルであるサリオスに説得力のある勝ち方ができれば規格外の能力と運を備えた馬といっていいのではないでしょうか。

まとめ

集計期間中、2歳G1を勝ったディープインパクト産駒は以下の通り。

年度 馬名 レース名
2019 コントレイル ホープフルS
2018 ダノンファンタジー 阪神ジュベナイルF
2017 ダノンプレミアム 朝日フューチュリティ
2016 サトノアレス 朝日フューチュリティ
2014 ダノンプラチナ 朝日フューチュリティ
2014 ショウナンアデラ 阪神ジュベナイルF

コントレイルはG1レースに格上げされたホープフルSを勝った初めてのディープインパクト産駒。

そして、上記のリストにある馬たちのなかで唯一2歳以降、G1レースを勝った馬です。

無事であったならダノンプレミアムは皐月賞は勝てていたでしょうし、グランアレグリアがいなければダノンファンタジーは桜花賞のタイトルを手にすることができていたでしょう。

やはり、最高レベルの競争においては運が不可欠です。

めぐり合わせが悪ければ、いくら競争における能力、センスに長けていても結果が伴うことはありません。

血統などの背景だけを見ればコントレイルにそれほど大物感はありません。

しかし、並外れた能力と競争センスにプラス運も味方につけているかのようなキャリア。

中山の2000mは大丈夫でもダービーはどうか?

中山の2000mが上限とみられていた距離適性も皐月賞のレース後に福永騎手は

先行力があるので2、3番手の競馬を考えていたが、2コーナーを回る時はかなり後ろになったので、これは大変だなと思った。ただ、直線では突き抜けるかというくらいの手応えでした。さすがに相手も強くて、簡単ではなかったけど、よく押し切ってくれました。きょうのレースなら、距離はもっとあっても大丈夫なところを見せてくれた。ダービーも楽しみです

とコメント。

競争が厳しくなるほどに異なるクオリティ見せてきたコントレイル。

条件面では不利という見立てをどのように覆し、ディープインパクト産駒の牡馬初の2冠馬なれるかどうか、注目が集まります。