クラヴァシュドールの距離適性を血統的な側面から集計

2019年度、阪神ジュベナイルFで3着になったクラヴァシュドール。
勝ちにいっての3着でしたが、2着馬もそれは同じ。
なので、牝馬限定のマイル路線における格付けとしては3番手というのが妥当でしょう。
血統はハーツクライとGiant’s Causewayというありそうであまりない組み合わせ。
BMSであるGiant’s Causewayの実績も含めてみていきたいと思います。
2013/01から2020/01/23までの合計23470レースをもとに集計しています。
BMSがGiant’s Causewayである馬の戦績
集計期間中にJRAの主催競争に出走した履歴があるのは157頭。下記のリストには便宜上、獲得賞金上位21頭を記載しています。
そのうち勝ち上がったのは67頭で42%
ツクバアズマオー、マスクゾロは重賞を買っています。
賞金順でソートするとクラヴァシュドールは21番目。
3勝以上している馬も19頭とBMSとして成功しているといえるでしょう。
ちなみに集計期間中、BMSがGiant’s Causewayの馬でもっとも成果を挙げたブリーダーは、やはり、ノーザンファームでした。
次にケイアイファーム、千代田牧場、ノースヒルズ、グランド牧場。
クラヴァシュドールの下河辺牧場は10番目でした。
馬名 | キャリア | 賞金 |
---|---|---|
ツクバアズマオー | 7-4-5-19 | 185448000 |
グレイトチャーター | 5-7-4-23 | 145887000 |
マスクゾロ | 7-2-0-7 | 139401000 |
カネトシビバーチェ | 4-5-8-24 | 128241000 |
ゼンノサーベイヤー | 5-5-3-10 | 98263000 |
タイセイドリーム | 3-7-3-26 | 85036000 |
ブリュネット | 3-5-3-18 | 79934000 |
レッドルーファス | 4-3-2-16 | 79317000 |
スウィフトレイド | 5-0-3-8 | 75520000 |
ロードシャリオ | 4-6-2-14 | 68671000 |
センセーション | 3-3-8-22 | 64217000 |
ディープジュエリー | 4-1-2-9 | 62705000 |
ダノンレーザー | 4-6-1-3 | 59541000 |
オニノシタブル | 4-5-2-24 | 58490000 |
ヴォーガ | 4-2-4-20 | 54230000 |
シベリウス | 4-0-3-28 | 52462000 |
エイシンビジョン | 4-1-1-9 | 50092000 |
デモニオ | 2-5-6-15 | 46660000 |
サンマルクイーン | 2-4-1-11 | 45870000 |
アンヴァルト | 1-1-3-16 | 45549000 |
クラヴァシュドール | 1-1-1-0 | 36256000 |
BMSがGiant’s Causewayである馬の距離実績
すべて記載すると長くなるので、上位25条件のみを記載します。
14のレコードの条件がダートで、中山の1800mで最も好成績を残しています。
芝だと中山の2000m。これはツクバアズマオー1頭の頑張りによるものです。
芝もダートももっと短い距離に偏っているのかと勝手に思っていましたが、東京の1800mではレッドルーファス、ディープジュエリーらがそれぞれ2勝を挙げています。
ただ、2000m以上となると実績がありません。
競馬場 | 条件 | キャリア | 賞金 |
---|---|---|---|
中山 | ダ1800 | 14-9-10-76 | 180111000 |
東京 | ダ1400 | 6-8-5-61 | 106513000 |
阪神 | ダ1400 | 9-6-3-25 | 100974000 |
中山 | 芝2000 | 4-2-1-10 | 99441000 |
京都 | ダ1200 | 5-2-6-22 | 98955000 |
阪神 | ダ1800 | 6-5-5-40 | 88199000 |
京都 | ダ1400 | 4-4-6-25 | 83940000 |
京都 | ダ1800 | 7-2-5-30 | 82037000 |
小倉 | 芝1200 | 5-6-7-21 | 81170000 |
福島 | ダ1700 | 6-3-3-23 | 75208000 |
阪神 | 芝1200 | 2-2-5-7 | 69771000 |
東京 | 芝1800 | 4-1-1-14 | 67889000 |
東京 | ダ1600 | 5-1-7-54 | 64477000 |
中京 | ダ1800 | 2-4-4-20 | 57510000 |
東京 | 芝2000 | 1-2-2-17 | 54253000 |
札幌 | ダ1700 | 3-2-5-10 | 52760000 |
阪神 | 芝1400 | 2-4-2-13 | 51228000 |
東京 | 芝1600 | 1-3-4-25 | 47165000 |
新潟 | ダ1800 | 3-4-5-30 | 46144000 |
阪神 | 芝1600 | 2-2-2-22 | 45696000 |
中山 | ダ1200 | 4-4-2-44 | 40740000 |
阪神 | ダ2000 | 1-0-0-7 | 38699000 |
京都 | 芝1200 | 1-2-1-8 | 36723000 |
中山 | 芝1200 | 1-2-3-10 | 36449000 |
新潟 | 芝1000 | 1-1-4-13 | 35816000 |
ハーツクライ×Giant’s Causewayの戦績
集計期間中、ハーツクライ×Giant’s Causewayの組み合わせを持つ馬はクラヴァシュドールを含め6頭。
シュリは2019年1月にデビューし、3戦1勝2着1回の成績。コンスタントに走ることができていませんが、3戦のキャリアのうち3回とも1番人気になっています。
グレイトチャーター、ジャンナはいずれもオープンクラスまで勝ち上がっており、シュリも体勢が整えば勝ち上がることができるでしょう。
意外に前例が少ないだけにクラヴァシュドールの今後が楽しみでもあります。
馬名 | キャリア | 賞金 |
---|---|---|
クラヴァシュドール | 1-1-1-0 | 36256000 |
シュリ | 1-1-0-1 | 10050000 |
ハミングパッション | 1-0-1-6 | 6300000 |
フラワーオブライフ | 0-0-0-6 | 500000 |
パーティクル | 0-0-0-1 |
ハーツクライ×Giant’s Causewayの距離実績
そもそも頭数が少ないので距離実績もこの程度です。
阪神マイルの実績はクラヴァシュドールのみのものです。
東京での2着もそうで、京都1800mの実績は先ほど取り上げたシュリのものです。
新潟ダート1200mの1勝は、ハミングパッションが2017年に未勝利戦であげたもの。
現在は名古屋で走っているようです。
競馬場 | 条件 | キャリア | 賞金 |
---|---|---|---|
阪神 | 芝1600 | 1-0-1-0 | 23166000 |
東京 | 芝1600 | 0-1-0-1 | 13090000 |
京都 | 芝1800 | 1-0-0-0 | 6000000 |
新潟 | ダ1200 | 1-0-0-1 | 5000000 |
小倉 | 芝1800 | 0-1-0-1 | 3000000 |
東京 | ダ1400 | 0-0-1-0 | 1300000 |
中京 | 芝1600 | 0-0-0-1 | 1050000 |
新潟 | ダ1800 | 0-0-0-2 | 500000 |
中京 | ダ1200 | 0-0-0-1 | |
中山 | ダ1800 | 0-0-0-1 | |
中山 | 芝1600 | 0-0-0-3 | |
東京 | 芝1800 | 0-0-0-2 | |
福島 | ダ1150 | 0-0-0-1 |
Giant’s Causeway産駒の主な実績馬
集計期間中、JRAの主催競争に出走した馬は32頭。
便宜上、1着になったことのある馬のみ記載しています。
芝のレースで目立った成績はアンコイルドが東京2000mで、準オープン、オープンを勝っていることと、アスターペガサスが新馬戦、函館2歳S(G3)を連勝したくらいでしょうか。
アンコイルドはその後のキャリアで重賞勝ちことありませんが、天皇勝秋で4着になるなど息の長い活躍をしました。
アスターペガサスは現役の4歳馬。短距離であれば芝・ダート問わずやれそうな感じ。復帰が待たれます。
ドリームキラリ、アンコイルドはいずれも矢作厩舎であることは、偶然であるとはいえないでしょう。
馬名 | 出走回数 | 1着-2着 | 賞金 |
---|---|---|---|
ドリームキラリ | 35 | 6-4 | 163076000 |
アンコイルド | 26 | 2-2 | 137079000 |
アスターペガサス | 9 | 2-2 | 76363000 |
アメリカンストーム | 16 | 2-2 | 30764000 |
エーシンサファイア | 16 | 1-2 | 29074000 |
エーシンスピーダー | 15 | 2-0 | 28445000 |
カラーラビアンコ | 13 | 0-2 | 10350000 |
メリオラ | 9 | 1-0 | 7720000 |
ストームシャドウ | 4 | 1-0 | 6300000 |
まとめ
いつかは日本の馬場に適応する馬が現れるといわれ続けてきたストームキャット系。
Giant’s Causewayはブリックスアンドモルタルの輸入が決まり再び脚光を浴びています。
ヘネシー産駒であるヨハネスブルクやヘニーヒューズの産駒は大活躍とはいえないまでもしっかり成果をあげています。
ヨハネスブルク産kのScat Daddyはさらに日本に適応ができる産駒を輩出しています。
少し話がそれましたが、クラヴァシュドールはBMSにストームキャット系の血を引きます。
クラシック候補の一頭であるウーマンズハートも同じ組み合わせではありませんが、BMSにGiant’s Causeway産駒のShamardal。
そして、意外なほど少ないハーツクライ×Giant’s Causewayの組み合わせ。
そこに現れたクラヴァシュドールやウーマンズハート。
馴染みがあるのに未知の要素が多分にあり、両馬ともにこれからという感じなので期待が高まります。
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