アドマイヤビルゴの距離適性を血統的な側面から集計

若葉ステークスを内容のある競馬で圧勝したアドマイヤビルゴ。
2戦目で走りはガラっと変わりました。
デビューは1月と遅くここからは上昇する一方でしょう。
皐月賞はパスして京都新聞杯へ。
ここを勝つことができれば、武豊騎手でダービーへというシナリオも現実味を帯びていくでしょう。
2013/01から2020/04/21までの合計24350レースをもとに集計しています。
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BMSがイルーシヴシティである馬の戦績
集計期間中にJRAの主催競争に出走した履歴があるのは10頭。
そのうち勝ち上がったのはアドマイヤビルゴを含め3頭。
母馬はいずれもイルーシヴウェーヴ。
アドマイヤビルゴとサトノソロモンはともに2勝、2頭の全姉であるイルーシヴグレイスは1勝馬。
それ以外は未勝利です。
アシャカチャンはタイヘイ牧場の生産馬。
ゴールドスカイ、ハナオウギは輸入されたいわゆる外国馬です。
他7頭はノーザンファームの生産馬。
日本で成功実績のないBMSとしてのElusive City。
導入したノーザンファームはコツコツと抜け目なく可能性を追求していることがこうしたデータからもわかるのではないでしょうか。
馬名 | 馬齢 | 出走回数 | キャリア | 賞金 |
---|---|---|---|---|
サトノソロモン | 牡4 | 7 | 2-0-2-3 | 31994000 |
イルーシヴゴールド | 牝5 | 19 | 0-7-1-11 | 27682000 |
アドマイヤビルゴ | 牡3 | 2 | 2-0-0-0 | 26280000 |
イルーシヴグレイス | 牝5 | 10 | 1-0-1-8 | 10350000 |
ハッピーアモーレ | 牝4 | 6 | 0-1-1-4 | 5700000 |
ステラアルバ | 牝3 | 5 | 0-0-1-4 | 2070000 |
イルーシヴハピネス | 牝6 | 4 | 0-0-0-4 | 500000 |
ハナオウギ | 牝5 | 5 | 0-0-0-5 | |
アシャカチャン | 牝3 | 2 | 0-0-0-2 | |
ゴールドスカイ | 牝6 | 1 | 0-0-0-1 |
BMSがイルーシヴシティである馬の距離実績
BMSがイルーシヴシティである馬の勝利数はアドマイヤビルゴの2勝を含め5勝。
アドマイヤビルゴは王道を進む予定なので芝での競争実績のみを記載しています。
頭数が少ないので明確な得手不得手は出ていませんが、芝でしか勝ちはありません。
最長距離芝2200mの3着の実績は2019年度京都新聞杯(G2)でサトノソロモンが記録したものです。
距離 | 出走回数 | キャリア | 賞金 |
---|---|---|---|
芝2000 | 11 | 2-3-0-6 | 38164000 |
芝1800 | 11 | 1-2-2-6 | 20798000 |
芝1600 | 13 | 2-2-0-9 | 19200000 |
芝2200 | 4 | 0-0-1-3 | 15744000 |
芝1500 | 1 | 0-0-0-1 | 1100000 |
芝1200 | 2 | 0-0-0-2 | 500000 |
芝1400 | 1 | 0-0-0-1 |
ディープインパクト×イルーシヴシティの戦績
アドマイヤビルゴの兄であるサトノソロモンも2016年度セレクトセールで3億240万円で取引された馬ですがキャリア7戦目、京都のマイルで2勝目をあげました。
2着馬に並びかけられてから突き放す楽勝。
この兄弟の比較で興味深いのは馬体。
サトノソロモンは550キロ以上であるのに対し、アドマイヤビルゴは434キロで非常にコンパクト。
サイズだけでいえばディープインパクトを一回り小さくしたような感じ。
2頭ともに年明けのデビューでキャリア3戦目が京都新聞杯。
2戦2勝で挑むアドマイヤビルゴに対し、新馬戦で勝った後の大寒桜賞で7着に敗れ、ダービー出走へ最後のチャンスにかけた感じのサトノソロモン。
先述したとおり結果は3着でした。
アドマイヤビルゴに関していえば力が付ききっていない、成長過程という感じはしますが競争馬としてのセンスも含めた能力は期待を抱かせてくれるものがあります。
この組み合わせに実績はありませんが、未知の可能性はまだまだ残されています。
馬名 | 出走回数 | キャリア | 賞金 |
---|---|---|---|
サトノソロモン | 7 | 2-0-2-3 | 31994000 |
アドマイヤビルゴ | 2 | 2-0-0-0 | 26280000 |
イルーシヴグレイス | 10 | 1-0-1-8 | 10350000 |
競馬場別実績
アドマイヤビルゴ、サトノソロモンはともに関西馬。
なので、京都、阪神に実績が偏るのは当然ですが、京都競馬場での実績が際立っています。
競馬場 | 出走回数 | キャリア | 賞金 |
---|---|---|---|
京都 | 5 | 3-0-1-1 | 34494000 |
阪神 | 2 | 1-0-1-0 | 22180000 |
中京 | 5 | 1-0-0-4 | 6600000 |
新潟 | 2 | 0-0-1-1 | 1900000 |
函館 | 1 | 0-0-0-1 | 1600000 |
札幌 | 1 | 0-0-0-1 | 1100000 |
東京 | 1 | 0-0-0-1 | 750000 |
中山 | 2 | 0-0-0-2 |
京都新聞杯をステップに日本ダービーに向かった馬たちの戦績
京都新聞杯を勝ってダービーを制した馬といえば、キズナ。
2着でしたが、ダービーで番狂わせを起こしたロジャーバローズが記憶に新しいところです。
以下集計期間中に行われた京都新聞杯の勝ち馬のリストです。
年度 | 馬名 | 父 | 人気 |
---|---|---|---|
2019 | レッドジェニアル | キングカメハメハ | 11 |
2018 | ステイフーリッシュ | ステイゴールド | 7 |
2017 | プラチナムバレット | マンハッタンカフェ | 2 |
2016 | スマートオーディン | ダノンシャンティ | 1 |
2015 | サトノラーゼン | ディープインパクト | 2 |
2014 | ハギノハイブリッド | タニノギムレット | 3 |
2013 | キズナ | ディープインパクト | 1 |
では、京都新聞杯で賞金を加算しダービー出走に至った馬たちの成績はどうだったのか?
年度 | 馬名 | 京都新聞杯 | ダービー |
---|---|---|---|
2019 | レッドジェニアル | 1着 | 8着 |
2019 | ロジャーバローズ | 2着 | 1着 |
2018 | ステイフーリッシュ | 1着 | 10着 |
2018 | アドマイヤアルバ | 2着 | 9着 |
2016 | スマートオーディン | 1着 | 6着 |
2016 | アグネスフォルテ | 2着 | 14着 |
2015 | サトノラーゼン | 1着 | 2着 |
2015 | ポルトドートウィユ | 2着 | 12着 |
2014 | ハギノハイブリッド | 1着 | 13着 |
2014 | サウンズオブアース | 2着 | 11着 |
2013 | キズナ | 1着 | 1着 |
2013 | ペプチドアマゾン | 2着 | 4着 |
キズナ、ロジャーバローズ、サトノラーゼン、ポルトドートウィユ。
4頭のディープインパクト産駒の名前があります。
ダービーでの戦績は2勝、2着1回。ポルトドートウィユはダービーに出走することで精一杯という感じでした。
京都新聞杯で本賞金を加算できたディープインパクト産駒のダービーでの成績はとてもポジティブです。
まとめ
2020年度の牡馬クラシック戦線はコントレイルとサリオスが抜けた存在。
皐月賞の内容を見ると、上位2頭とそれ以下の馬たちとは勝負付けは済んでしまった感があります。
しかし、コントレイルには距離、サリオスには雄大さが過ぎる馬体、というジンクスがあります。
アドマイヤビルゴは1月デビュー。
年明けにデビューした馬がダービーを勝ったのは2000年のアグネスフライトが最後。
デビューが遅れたのはそれなりの理由があってのことです。
前走からどれだけ良くなっているか?
どんな走りを見せるか?
注目度だけでいえば、アドマイヤビルゴはコントレイルやサリオスにひけをとらないだけの魅力があります。
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