クリスタルブラックの距離適性を血統的な側面から集計

2020年4月11日キズナ, クリスタルブラックキズナ, クリスタルブラック, 成績, 距離適性, 高橋文雅厩舎

キャリア2戦で皐月賞に挑むクリスタルブラック。

新種牡馬キズナ産駒では同馬とキメラヴェリテが出走権も持っています。

京成杯で負かした相手は世代屈指の素質馬スカイグルーヴでした。

新種牡馬の産駒でキャリアの浅い未知の存在。
皐月賞が終わるまでは過剰に注目が集まるのは仕方がないのかもしれません。

2013/01から2020/04/05までの合計24212レースをもとに集計しています。

クリスタルブラックの母アッシュケーク産駒の実績

集計期間中、アッシュケーク(クリスタルブラックの母)産駒で出走記録があったのは5頭。

アッシュケークの競争馬としてのキャリアは芝の短距離で4戦1勝。

中山では1勝2着1回。

産駒も中山で実績を残しています。

競馬場 出走回数 戦績 賞金
中山 10 2-1-0-7 51555000
東京 11 1-1-2-7 12650000
福島 3 1-0-0-2 9800000
新潟 7 0-1-0-6 3000000

クリスタルブラックが勝った京成杯の賞金を差し引いても、

中山の芝という条件で1走あたりの獲得賞金額が最も多くあります。

産駒の距離実績を芝に限って見ると、マイル以上の条件で実績を残しています。

距離 競馬場 出走回数 戦績 賞金
芝2000 中山 3 1-0-0-2 39555000
芝1800 中山 4 1-1-0-2 11500000
芝1600 東京 4 1-1-1-1 10000000
芝1800 福島 2 1-0-0-1 7500000
芝1600 新潟 4 0-1-0-3 3000000
芝2000 福島 1 0-0-0-1 2300000
芝1800 東京 4 0-0-1-3 1900000
芝1400 東京 3 0-0-0-3 750000
芝1600 中山 3 0-0-0-3 500000
芝2400 新潟 1 0-0-0-1
芝2000 新潟 1 0-0-0-1
芝1800 新潟 1 0-0-0-1

キャリア2戦で皐月賞に挑んだ馬たちの事例

キャリア2戦でクラシックに挑んだ馬。

あくまでも2014年度以降にいたかどうか。

2018年度にキタノコマンドールが5着。

2019年度シュヴァルツリーゼが12着。

キタノコマンドールはすみれSで賞金を加算、

シュヴァルツリーゼは弥生賞で優先出走権を獲得しての出走でした。

クリスタルブラックのようにキャリア2戦目で重賞を勝って参戦というパターンはありませんでした。

では、2014年以降の皐月賞において3着以内になった馬たちは

皐月賞以前のキャリアは何戦だったのか?

年度 馬名 着順 キャリア
2019 サートゥルナーリア 1着 3戦
2019 ヴェロックス 2着 5戦
2019 ダノンキングリー 3着 3戦
2018 エポカドーロ 1着 4戦
2018 サンリヴァル 2着 4戦
2018 ジェネラーレウーノ 3着 4戦
2017 アルアイン 1着 4戦
2017 ペルシアンナイト 2着 5戦
2017 ダンビュライト 3着 5戦
2016 ディーマジェスティ 1着 5戦
2016 マカヒキ 2着 3戦
2016 サトノダイヤモンド 3着 3戦
2015 ドゥラメンテ 1着 4戦
2015 リアルスティール 2着 3戦
2015 キタサンブラック 3着 3戦
2014 イスラボニータ 1着 5戦
2014 トゥザワールド 2着 5戦
2014 ウインフルブルーム 3着 6戦

初戦、2戦目を連勝できる馬自体稀な存在で、3戦目で競走馬としてさらに厳しい振るいにかけられることになります。

クリスタルブラックはそうした厳しいセレクションに耐えうるようなレベルにはないのかもしれません。

京成杯と春のクラシックレース関連性について

過去7年間の皐月賞のタイムは以下の通り。

年度 馬場 タイム
2019 1:58.1
2018 2:00.8
2017 1:57.8
2016 1:57.9
2015 1:58.2
2014 1:59.6
2013 1:58.0

一方、年明けの中山競馬場で行われる京成杯のタイムは

年度 条件 勝ち馬 タイム
2020 クリスタルブラック 2:02.1
2019 ラストドラフト 2:01.2
2018 ジェネラーレウーノ 2:01.2
2017 コマノインパルス 2:02.5
2016 プロフェット 2:01.4
2015 ベルーフ 2:02.3
2014 プレイアンドリアル 2:01.1
2013 フェイムゲーム 2:02.3

もちろん条件が違うので一概に比較することはできません。

クリスタルブラックが競う相手、走るコンディションは同じ中山競馬場であっても大きく異なります。

ただ単純に時計だけでいえば、クリスタルブラックが勝つためにはおそらく2秒以上詰める必要があるでしょう。

以下、京成杯(G3)で優勝馬の皐月賞における着順です。

年度 馬名 皐月賞着順
2019 ラストドラフト 7
2018 ジェネラーレウーノ 3
2017 コマノインパルス 14
2016 プロフェット 11
2015 ベルーフ 12
2013 フェイムゲーム 12

2019年、キャリア2戦目で京成杯を勝ったラストドラフトは、

弥生賞で7着の後、キャリア4戦目が皐月賞でした。

2018年度の京成杯勝ち馬のジェネラーレウーノはキャリア4戦目が京成杯で、その後皐月賞には直行し3着。

後はリストの通りです。

近年において京成杯の優勝馬が春のクラシックで活躍したという目ぼしい実績はありません。

牡馬のキズナ産駒のクラシック出走馬候補

キズナ産駒で皐月賞に出走ができるのは、クリスタルブラックとキメラヴェリテの2頭。

ケヴィンが無事だったら、出走はできたかもしれません。

それに続く馬となると、ルリアン、グランスピード、あたりでしょうか。

それでも、2頭が出走可能であるということはポジティブなことです。

少しマニアックなデータですが、

ディープインパクト亡き日本競馬をリードしていくであろう種牡馬

キズナ、エピファネイア、ロードカナロア、ルーラーシップ。

4頭の種牡馬の2017年度産駒の成績に、

【牡馬】+【芝】+【1800m以上】という条件をつけて集計すると、結果は以下の通りでした。

種牡馬 出走回数 キャリア 勝率/連対率 賞金
キズナ 221 22-22-19-156 10.0% / 19.9% 289605000
エピファネイア 152 12-24-15-100 7.9% / 23.7% 194698000
ルーラーシップ 168 11-11-18-127 6.5% / 13.1% 147732000
ロードカナロア 75 9-9-7-50 12.0% / 24.0% 101625000

キズナ産駒の圧倒的な値は出走回数。

そして、この数字を担っている産駒の母数。

種牡馬 頭数
キズナ 64
ルーラーシップ 58
エピファネイア 53
ロードカナロア 35

2017年度の産駒に関していえば

上記の条件においてキズナが質・量ともに他馬を上回っており、

その産駒の中でのベストがクリスタルブラックというのが現状です。

まとめ

京成杯のレース後、クリスタルブラックについて高橋文雅調教師は、

心身ともにまだ成長途上であることを強調しました。

1着という結果は想像を超えるものであった、とも。

特にテンションが上がりすぎて制御がきかないことがネックで

使えるレース数も限られ、ワンパターンな競馬しかできない現状について述べました。

数を使う、実戦で経験を積ませる、そういったことができない理由は気性面にあるようです。

どうあれ、皐月賞も自分の競馬に徹し、後はどうなるかという感じになるでしょう。

幸か不幸か皐月賞は無観客で行われます。

このことはクリスタルブラックにとってマイナスにはならないでしょう。