マルターズディオサの距離適性を血統的な側面から集計

2019年度阪神ジュベナイルF(G1)でレシステンシアには完敗したものの2着は死守したマルターズディオサ。
積極的な競馬で勝ちに行って、後続の強い馬をしのいだわけですから価値があります。
キャリアは4戦2勝、2着が2回。
クラッシックレースの出走権はほぼ手中にあります。
BMSはグランドスラム。
マルターズディオサのこれまでの実績がマイルだけなので、BMSであるグランドスラムの実績も含めてみていきたいと思います。
2013/01から2020/01/23までの合計23470レースをもとに集計しています。
BMSがグランドスラムである馬の戦績
集計期間中、71頭の成績が記録されていました。
1着になった記録があるのが18頭。
現在キャリア4戦で、3歳になってから1走もしていないマルターズディオサが賞金ベースでいうと3位にランクされています。
この時点で、今イチといった感じです。
アルタイルはダートのオープン馬。G3戦線で上位をにぎわしていたこともありました。ベルウッドテラスはダートの準オープン馬。
2頭とも地方でキャリアを続けています。
良績は1600m以上にあります。
芝で複数勝利をあげているのはマルターズディオサのみです。
頭数が多いのでここでは賞金で上位20頭のみ記載します。
馬名 | キャリア | 賞金 |
---|---|---|
アルタイル | 7-3-5-23 | 175537000 |
ベルウッドテラス | 4-0-6-30 | 65116000 |
マルターズディオサ | 2-2-0-0 | 44349000 |
ウィッシュハピネス | 2-1-0-12 | 37189000 |
サトノアビリティ | 3-2-3-17 | 36661000 |
スピリットソウル | 2-4-3-14 | 28650000 |
アウェイク | 1-0-4-10 | 27284000 |
ダノングラシアス | 1-2-0-7 | 22104000 |
ゼアミ | 2-2-2-6 | 22000000 |
リープリングスター | 2-1-0-2 | 19360000 |
ミッキーハイド | 1-2-2-4 | 19050000 |
ショウサングランド | 0-5-6-9 | 19000000 |
バルビエール | 2-0-1-5 | 18314000 |
グログラン | 2-0-1-13 | 17400000 |
モレッキ | 1-2-1-8 | 16294000 |
フジノナデシコ | 1-0-2-16 | 13750000 |
インバウンド | 2-0-0-5 | 12200000 |
ミリオンフレッシュ | 1-0-1-21 | 12111000 |
サトノアイリ | 1-1-2-17 | 12000000 |
ダノンドリーム | 0-1-1-16 | 11181000 |
BMSがグランドスラムである馬の距離実績
やはりダートに偏っています。
中山のマイルの勝ちはマルターズディオサの2勝。
なので、マルターズディオサはBMSがグランドスラムという基準で見た場合、例外的な存在であるといえます。
ここも便宜上、賞金ベースで上位20条件のみ記載します。
競馬場 | 条件 | キャリア | 賞金 |
---|---|---|---|
東京 | ダ1600 | 5-2-2-22 | 90102000 |
中山 | ダ1800 | 2-0-5-38 | 59302000 |
新潟 | ダ1800 | 2-0-3-5 | 36269000 |
阪神 | ダ1200 | 2-3-1-12 | 34029000 |
札幌 | ダ1700 | 3-0-0-4 | 30822000 |
東京 | ダ1400 | 3-2-3-12 | 29800000 |
阪神 | 芝1600 | 0-1-1-4 | 28382000 |
福島 | ダ1700 | 2-0-1-9 | 26718000 |
中山 | 芝1600 | 2-1-1-10 | 24917000 |
中京 | ダ1400 | 1-2-2-2 | 22906000 |
中京 | ダ1200 | 3-0-1-3 | 21000000 |
阪神 | ダ1400 | 1-1-2-16 | 17900000 |
京都 | ダ1200 | 1-3-1-7 | 16820000 |
小倉 | 芝1200 | 1-1-1-19 | 15971000 |
京都 | 芝1400 | 0-2-0-7 | 15104000 |
京都 | ダ1400 | 0-2-5-20 | 14650000 |
函館 | ダ1700 | 1-1-1-9 | 14490000 |
新潟 | 芝1600 | 2-1-0-6 | 13850000 |
東京 | 芝2000 | 0-0-1-3 | 13184000 |
新潟 | 芝1800 | 0-2-2-6 | 12594000 |
キズナ×グランドスラムの戦績
この組み合わせはマルターズディオサのみ。
あまりに内容が薄くなるので、ディープインパクト×グランドスラムの戦績を調べてみました。
アウェイクという馬がいてこの馬はオークスにも出走しています。G1ホースであるゴスホークケンの妹です。
キャリアを通じて1勝のみ。
ディアマイベイビー はアウェイクの姉でキャリアを通じて2勝していますが、2012年に記録したもの。集計期間外です。
3頭の母であるオールザウェイベイビーはノーザンファームの馬です。
どうあれ、マルターズディオサは国産馬として初めて芝で成功した事例といえるでしょう。
馬名 | キャリア | 賞金 |
---|---|---|
マルターズディオサ | 2-2-0-0 | 44349000 |
キズナ×グランドスラムの距離実績
この実績も当然マルターズディオサのものです。
新潟でデビューしているので、左回りの広いコースも経験済みです。
デビュー戦で敗れた相手がウーマンズハート。
未勝利戦で負かした馬の中にはその後オープン特別で2着になり、2勝馬クラスで差し切ったマジックキャッスル はその後ファンタジーSで2着になりました。
強い相手とばかり戦って4戦2勝、2着が2回。実力は本物といっていいでしょう。
競馬場 | 条件 | キャリア | 賞金 |
---|---|---|---|
阪神 | 芝1600 | 0-1-0-0 | 26332000 |
中山 | 芝1600 | 1-0-0-0 | 10217000 |
新潟 | 芝1600 | 1-1-0-0 | 7800000 |
キズナ産駒の主な実績馬
以前集計したときからすれば2勝馬が増えました。
ビアンフェは短距離路線に進むことになりそうですが、クリスタルブラック、マルターズディオサは王道を行くことになるでしょう。
クリスティ、シャンドフルールはまだ2勝馬ですが、クラッシック路線に食い込むチャンスはあるでしょう。
馬名 | 出走回数 | 1着-2着 | 賞金 |
---|---|---|---|
ビアンフェ | 5 | 2-2 | 54468000 |
クリスタルブラック | 2 | 2-0 | 45455000 |
マルターズディオサ | 4 | 2-2 | 44349000 |
ルーチェデラヴィタ | 4 | 2-0 | 23245000 |
クリスティ | 5 | 2-2 | 21850000 |
クリアサウンド | 3 | 1-0 | 19078000 |
エグレムニ | 4 | 2-1 | 18087000 |
シャンドフルール | 3 | 2-0 | 17287000 |
ヴォルスト | 4 | 2-0 | 15400000 |
オールザワールド | 5 | 1-2 | 11700000 |
グランスピード | 3 | 1-1 | 11440000 |
ケヴィン | 3 | 1-0 | 11021000 |
アカイイト | 5 | 1-1 | 10854000 |
ハギノエスペラント | 5 | 1-0 | 9860000 |
スマートリアン | 3 | 1-1 | 9066000 |
カインドリー | 4 | 1-0 | 8500000 |
リメンバーメモリー | 6 | 1-0 | 8050000 |
レジェーロ | 4 | 1-1 | 7800000 |
ベストジーニスト | 3 | 1-0 | 7500000 |
キョウエイゴー | 7 | 1-0 | 7350000 |
まとめ
グランドスラムという名前自体は最近は見かけなくなったのもの以前は度々見かけたようなそんな印象があります。
試されたけれども、早い話、駄目の烙印が押されてしまったのかもしれません。
充分すぎる事例のBMSグランドスラム。結果ダート馬を多く輩出しましたが、2019年に現れたマルターズディオサ。
先にも見た通り実力は本物です。
今後どれだけ成長できるかによりますが、1戦ごとに内容がよくなっているので新種牡馬キズナの代表産駒としてより注目を集めることになるでしょう。
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません