アーモンドアイの距離適性を血統的な側面から集計

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2020年度ヴィクトリアマイルを制したアーモンドアイ。

昨年の有馬記念以来、147日ぶりのレースでしたが、内容は楽勝。

安田記念の出走が予定されていますが、かつてなく短い間隔であることだけが少し懸念されています。

2013/01から2020/05/24までの合計24695レースをもとに集計しています。

アーモンドアイの母であるフサイチパンドラの産駒の実績

アーモンドアイの母馬であるフサイチパンドラはG1ホース。

3歳時にエリザベス女王杯を制しています。

実績は2000m以上。マイルでは大して活躍しませんでした。

フサイチパンドラの産駒の実績

アーモンドアイは歴史的に見ても例外的な馬です。

日本競馬史上最高の牝馬といっていいでしょう。

では、アーモンドアイ以外のフサイチパンドラ産駒の戦績はどうなっているか見ておきましょう。

アーモンドアイの全兄弟はいません。

現3歳のサトノエスペランサの父はルーラーシップ。

未勝利を抜け出せていません。

一つ下のヨハネスブルク産駒のユナカイトが唯一、集計期間中に複数勝利をあげています。

生年 馬名 性別 種牡馬 キャリア
2017 サトノエスペランサ ルーラーシップ 0-2-0-2
2016 ユナカイト ヨハネスブルグ Johannesburg 2-3-2-5
2015 アーモンドアイ ロードカナロア 8-1-1-1
2013 ダノンエール ハービンジャー Harbinger 1-0-1-2
2012 パンドラズホープ キングカメハメハ 0-1-1-4
2011 サンエルピス キングカメハメハ 1-1-0-10
2010 ピュクシス シンボリクリスエス 1-0-1-4
2009 スペルヴィア シンボリクリスエス 1-0-1-16

アーモンドアイ以外のフサイチパンドラ産駒の芝のレースにおける距離実績の集計は以下の通りです。

距離 出走回数 戦績 賞金
芝1600 7 2-1-1-3 23248000
芝2000 10 2-2-2-4 17370000
芝1400 6 0-2-1-3 9200000
芝2400 3 1-0-0-2 8640000
芝2600 3 0-0-1-2 1800000
芝1800 6 0-0-0-6 1100000
芝2200 7 0-0-0-6

ロードカナロア×サンデーサイレンスの戦績

集計期間中に出走記録のある、アーモンドアイと同じ組み合わせをもつ馬は43頭。

うち勝ち上がったのは22頭。

アーモンドアイに次ぐ馬はダイアトニック。

2019年度スワンSを勝ち、2020年度高松宮記念は惜しい3着でした。

以下はかなりスケールが下がります。

バーナードループなどはダートでの活躍が期待される3歳馬。

アーモンドアイ以外でクラシックレースに出走したのはルガールカルムのみです。

馬名 戦績 賞金
アーモンドアイ 8-1-1-1 1010933000
ダイアトニック 6-3-3-3 216315000
ルガールカルム 2-2-0-5 45474000
オメガラヴィサン 3-3-1-4 43573000
エスタジ 3-1-4-2 42755000
トゥザフロンティア 3-2-2-7 39644000
パルマリア 2-4-0-1 38000000
ココフィーユ 2-3-1-9 37648000
ウインネプチューン 2-4-2-12 33052000
カーサデルシエロ 2-2-3-12 31387000
ノボリレーヴ 2-2-3-16 28756000
ルプリュフォール 2-0-1-3 18800000
バーナードループ 2-1-0-0 15200000

ついでにアーモンドアイの実績を除く、ロードカナロア×サンデーサイレンスの組み合わせの芝コースでの距離実績を見ておきましょう。

距離 出走回数 戦績 賞金
芝1400 58 10-10-9-29 246409000
芝1600 90 15-16-9-50 241890000
芝1200 34 2-1-2-29 63943000
芝1800 38 1-7-5-25 35780000
芝2000 30 1-3-4-22 24344000
芝1500 3 1-0-0-2 7000000
芝2600 2 0-0-0-2
芝2200 2 0-0-0-2
芝1000 2 0-0-0-2

明らかにマイルでの戦績が際立っています。賞金ベースでソートしているのでわかりにくいですが、出走回数が距離適性と相関関係にあるとすれば、マイルを得意とする馬が多いということになります。

安田記念におけるヴィクトリアマイル優勝馬の実績

本年度を除く、集計期間中のヴィクトリアマイルの勝ち馬は以下の通り。

年度 馬名
2019 ノームコア
2018 ジュールポレール
2017 アドマイヤリード
2016 ストレイトガール
2015 ストレイトガール
2014 ヴィルシーナ
2013 ヴィルシーナ

このなかでヴィクトリアマイル後に安田記念に参戦したのは2013年のヴィルシーナのみ。

結果は8着でした。

ヴィクトリアマイルと安田記念を連勝は、集計期間以前の2009年にウォッカが達成しています。

ウォッカはとてもタフに走り続けた馬だっただけにこうしたローテーションへの耐性もあったのではないかと考えられます。

アーモンドアイは規格外の馬ですが、そのパフォーマンスのベースとして、万全なリカバーの後にコンディションを作っていくというプロセスがあるならば、いかにヴィクトリアマイルが楽勝であったとはいえ、安田記念におけるパフォーマンスに影響が出てしまうのかもしれません。

それでも結果には影響は全くないのかもしれませんが。

安田記念におけるロードカナロア産駒の実績

アーモンドアイの能力に疑いの余地はありませんが、昨年の安田記念のように競馬では何が起きるかわかりません。

粗探しになってしまいますが、アーモンドアイは本年度も一番人気になるでしょう。

1番人気馬は2016年にモーリスが敗れて以降勝てていません。

モーリスとアーモンドアイという日本競馬史に名を残した馬たちでさえ安田記念では取りこぼしています。

また、アーモンドアイは古馬になってから連勝がありません。

いずれの敗戦も原因ははっきりしていますが、先着を許していることに変わりはありません。

昨年度の安田記念の時点でインディチャンプはG1ホースではありませんでした。

同レースに出走していたG1ホースはアーモンドアイを含め7頭で、複数勝っているのはアーモンドアイのみでした。

2020年度はエントリーの時点で17頭。

すべての馬が出走するという前提で集計するとG1ホースは数は以下の通り。

馬名 勝利数
アーモンドアイ 6勝
インディチャンプ 2勝
アドマイヤマーズ 2勝
ミスターメロディ 1勝
ペルシアンナイト 1勝
ノームコア 1勝
タワーオブロンドン 1勝
ダノンプレミアム 1勝
セイウンコウセイ 1勝
ケイアイノーテック 1勝
グランアレグリア 1勝

アーモンドアイを負かせば失地を回復できる牡馬もいます。

ヴィクトリアマイルよりははるかに厳しいレースになることは間違いないでしょう。

まとめ

スタートで立ち遅れることだけが不安だったけど、ポンと出たしね。道中は安心して見ていました

ヴィクトリアマイルのレース後、アーモンドアイを管理する国枝調教師はコメントしました。

唯一の不安がスタート。

アーモンドアイがキャリアの中で中団よりも後ろで最初のコーナーを回ったのは6回。

そのうち、シンザン記念、桜花賞、秋華賞は圧勝。

新馬戦、安田記念、有馬記念は先着を許しています。

こうなった場合、アーモンドアイの勝ちは五分五分になります。

逆にいえば、スタートが決まったときのアーモンドアイの勝率は100%。

スタートが決まれば勝ちパターンに持ち込むことができているということになります。

アーモンドアイは負けることが許されないクラスの馬です。

2020年度安田記念のメンバーは昨年度よりも中身が詰まっています。

ひとつひとつの攻防における消耗は厳しいものになるはずです。

それでもこれまでと同様、事もなげに勝ったなら、もっと適切な基準で高く評価されるべき馬なのではないでしょうか。